1. 骨折部位の固定
固定は、骨折または骨折の疑いのある傷病者の移動・動揺によって起こる
二次的損傷や、症状の悪化を防止し、苦痛をやわらげ搬送を容易にするために行なう。
固定には、いろいろな種類があるが、目的に応じて、固定に使用するものの種類と大きさを選び、
十分な広い範囲で、しっかりした固定をしなければならない。
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2. 固定用副子 : 骨折部位の固定に使われる器具
病院や救急隊などでは、さまざまな形と材質のものがあるが、一般の事故現場においては、
周囲にあるものを利用して固定する。
例 ・・・ ダンボール、雑誌、木の枝、カサ、板など
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3. 固定用副子 : 骨折部位の固定に使われる器具
原則として、骨折部位の上下2関節を含めて固定する。
ひざ・大腿(太ももの部分)の骨折の場合は、わきの下から足首まで固定する。
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4. 固定実施上の注意事項
T. 直接、生命にかかわるような症状を認めたときには、
固定処置よりもこれらの応急手当(心肺脳蘇生法)を優先する。
U. 骨折の疑いがある場合は、骨折があるものとして扱う。
V. 原則として、傷病者を移動する前に固定をする。
W. 外出血のある時は、まず止血処置をする。
X. どの種類の副子も、身体の表面に沿うように形状を整える。
また、すき間にやわらかい布などを当てて密着させ、固定の効果を大きくする。
Y. 傷病者の、一番楽な形にして固定する。
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